2021.11.29
片頭痛の患者さんは耳鳴りのリスクが高まる可能性がある
台湾の研究です。
この研究では、片頭痛が内耳症状(蝸牛障害)※と関連する可能性が検討され、片頭痛と診断された患者さんは、内耳症状として耳鳴りを経験するリスクが高まることが示されました。
台湾で1996年~2012年に片頭痛と診断された患者1,056例を、片頭痛と診断されなかった同様の傾向のある患者さん4,224例が比較されました。
その結果、片頭痛の患者さんではそうでない患者さんと比べて、蝸牛障害を有する確率が3倍弱高く(2.71倍)、耳鳴りを経験する確率が3倍以上高い(3.30倍)ことが分りました。
片頭痛の診断を受けると、片頭痛がもはや起こらなくなっていても、内耳症状、特に耳鳴りが生じる可能性があると考えられます。
※内耳は中耳のさらに奥の部分を指し、聴覚にかかわる器官である蝸牛[かぎゅう]および平衡感覚にかかわる三半規管が存在します。内耳障害には、耳鳴り、難聴、めまいなどが含まれますが、その中でも蝸牛障害の場合は耳鳴り、難聴などが生じます。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)