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2022.03.25

骨伝導デバイスにより難聴の人で聴覚に関連するQOLが改善する

イギリスの研究です。
一側性感音難聴※1を有する人では、骨伝導デバイス※2の植込みを受けた場合、聴覚に関連する生活の質(QOL)が改善する一方、全般的なQOLには改善がみられないことが示されています。
一側性感音難聴を有する成人参加者203人を含んだ研究11件のデータを解析したところ、デバイスの植込みから6か月後に、聴覚のQOLに関する2つの評価スコアにおいて統計学的にも臨床的にも有意な改善が認められました。
他方で、これまでの研究では明らかでなかった聴覚以外の全般的なQOLについては、評価スコアに有意な改善はみられませんでした。
一側性感音難聴の人には、聴覚に関連するQOLの改善が期待できるため、骨伝導デバイスが勧められます。



※1 一側性感音難聴:感音難聴は内耳(鼓膜より奥)の障害が原因となり、ことばが聞きとりにくくなったりするのに対し、伝音難聴は外耳(耳の入口)から中耳(鼓膜より手前)の障害が原因で、小さい音が聞こえにくくなる難聴です。一側性というのは片方の耳だけの場合で、両耳に生じた場合は両側性といいます。


※2 骨伝導デバイス:通常、声や音は空気の振動によって外耳・中耳を通して伝えられる気導音ですが、骨(頭蓋骨)から内耳に直接伝わる骨導音もあり、自分の声などは両方を通して聞こえています。この骨導音を利用した補聴器が骨伝導型補聴器で、この研究では外から取り付ける従来の補聴器ではなく、より新しい植込み型のデバイスが用いられました。



(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)

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