2022.08.24
めまいと難聴、どちらがつらい?
メニエール病などの「前庭機能障害」と呼ばれる病気を抱える患者さんは、世界中に180万人いるといわれています。
重症になると、患者さんはまるで酔っぱらったような歩き方となり、転倒するリスクは31倍にも上るといわれています。
これまで、前庭機能障害に対する有効な治療法はありませんでしたが、ジョンズ・ホプキンス大学のSantina博士は、8人の患者さんを対象に、前庭の神経に電気信号を送る装置を皮膚に埋め込む実験を行いました。
その結果、患者さんの歩行や生活の質にはおおむね改善傾向が見られました。
一方、8人中7人では副作用として難聴を発症しましたが、それでも患者さんは「難聴があっても、前庭機能障害が改善する方がありがたい」と話しているといいます。
研究者らは、難聴が起こらない技術の改善を考えています。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)