2022.11.25
内耳がむくむメニエール病、治療はどうする?
メニエール病は、内耳にあるリンパ液が増え、むくみを起こした病態です。
むくみの原因は不明ですが、難聴や耳鳴り、耳の閉そく感、めまいの発作を伴い、患者さんの日常生活に大きく支障をきたします。
治療法としては、血流やむくみの改善を目的とした飲み薬がありますが、これらで効果が得られない場合、鼓膜を切開し、鼓室(鼓膜の内側)にゲンタマイシンという薬剤を注射する「ゲンタマイシン鼓室内注入療法」があります。
この治療法は有効ですが、治療により聴力が低下するのが難点でした。
そこで、英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのBronstein医師は、メニエール病患者60人を対象に「ステロイドの鼓室内注入療法」を検討し、ゲンタマイシンと同様の治療効果があること、かつ聴力低下のリスクが無いことを報告し、「重症のめまいにはステロイドから治療開始を」と提案しています。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)