2023.01.25
慢性副鼻腔炎の患者さんは、将来、頭頸部がんになる?
慢性副鼻腔炎の症状は、ゆくゆくは頭頸部がんを引き起こすのではないかという指摘があります。
そこで米国国立がん研究所のEngels博士らは、約940万人のデータを対象に、慢性副鼻腔炎の患者さんがその後、頭頸部がんを発症したかを調査しました。
その結果、頭頸部がん発症のリスクは1.37倍に増加していましたが、それは慢性副鼻腔炎と診断された直後の 1 年間に限定されており、その後は徐々にリスクは減っていました。
診断直後にリスクが高くなるのは、慢性副鼻腔炎の診断を受ける際にさまざまな検査を行うことで、がんの発見率が高まるからと考えられます。
つまり本当はがんであったのに慢性副鼻腔炎と誤診されていた、というケースも含まれているわけです。
いずれにしても慢性副鼻腔炎は、がんへの進展を防ぐべく、さまざまな内科・外科的アプローチによる治療が可能です。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)