2023.07.25
アデノイド切除・扁桃摘出が呼吸器関連疾患のリスクに?
子どもの呼吸障害や中耳炎の治療のため、アデノイド切除術や扁桃摘出術が行われるのは一般的です。
ただ、そのような手術の長期的な影響はほとんど知られていません。
そこでメルボルン大学のByars博士らは、小児期にアデノイド切除術や扁桃摘出術を受けた集団を30歳になるまで追跡調査したところ、上気道疾患、慢性閉塞性肺疾患、結膜炎、感染症のリスクがいずれも2~3倍増加することを明らかにしました。
この結果について、米国のSUNYダウンステート医療センターのRosenfeld 博士は、「呼吸障害や中耳炎が子どもの発達に及ぼす影響は深刻。手術とその後の疾患発症の間に、かならずしも因果関係があるとは言えないと思う」としつつ、「手術をするかどうかは、その後の長期的な影響も考慮した上で、慎重に検討する必要があるだろう」と述べています。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)