2023.09.28
子どもの心臓手術後に起こる声帯まひは、治りにくい
子どもの声帯麻痺は、手術やケガ、神経損傷などが原因で起こります。
声帯は左右に2つあり、片方だけの麻痺の場合は発声障害が起こり、両方の麻痺の場合は呼吸困難を起こすリスクもあります。
自然に治るとする考えもありますが、過去の文献における治癒率は8~82%とばらつきがありました。
そこで、米国ウィスコンシン医科大学のRobey博士らは、声帯麻痺の子ども404例を対象に追跡調査を行ったところ、最終的に45%の子どもは声帯麻痺の症状が消えていました。
ただし治癒率は原因によって差があり、とくに心臓手術をきっかけに声帯麻痺となった子どもの治癒率は24%に止まっていました。
この結果からRobey博士らは、「心臓手術を受ける子どもは声帯麻痺が一般的かつ治りにくい。いっとき無症状でも、耳鼻咽喉科での定期的なフォローアップが必要」と注意喚起しています。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》/引用: ロイターヘルス)