2024.02.22
難聴の子どもが聴覚装置で皮膚トラブルに
難聴の子どもが装着する磁石を用いた骨伝導聴覚装置は、皮膚トラブルを起こしやすいことが指摘されています。
ドイツ製の磁石を用いた装置は、多くの難聴の子どもたちに使用され、聴覚回復に効果的なことが認められています。
しかし、米国ウィスコンシン医科大学小児耳鼻咽喉科のKerschner博士らの調査によると、10人の子ども(14耳)の35.7%で皮膚トラブルが発生し、うち2人は皮膚の損傷、5人は痛みと紅斑により、装置の使用時間が減ってしまっていました。
逆に皮膚トラブルのなかった子どもは毎日平均8~10時間、装置を使用できていました。
そこで博士らは、装置の磁石を弱い強度から始めて、2週間かけて段階的にならしていく、といった方法で皮膚トラブルを大幅に軽減しました。
「これらの装置は難聴の子どもの聴覚回復に大きなメリットがある。装着時にはトラブル回避のため皮膚への配慮が必要」と述べています。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)