2024.07.26
耳鳴りは、遺伝が原因で起こる?
耳鳴りは、日常生活において大きな苦痛を生じさせ、治りにくい症状ですが、その基本的な発症メカニズムは分かっていません。
そうした中、スウェーデン・カロリンスカ研究所のCederroth博士らは、11,000人以上の養子、19,000人以上の養親、17,000人以上の実親を集団とするデータを調査し、実親が耳鳴りと診断された養子は、そうでない養子に比べ、耳鳴りになるオッズ比※が2.22であることを明らかにしました。
調査結果から得られた平均遺伝率は約32%でした。
これらの結果からCederroth博士らは、「耳鳴りは、環境よりも遺伝的要因が関連している可能性がある」と述べ、「今後、耳鳴りの原因となる遺伝子変異を特定することで、耳鳴りの特徴にあわせた薬物や治療法の開発につながるでしょう」と期待を寄せています。
※オッズ比:ある事象の起こりやすさについて、2つの群で比較して示す統計学的な尺度のこと
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)