2024.10.31
SASの子どもは、アデノイド・扁桃摘出術で血圧が低下
SAS(睡眠時無呼吸症候群)は、将来的な高血圧や心疾患をもたらすことが指摘されていますが、これまで、小児における研究は十分ではありませんでした。
そこで、台湾・国立台湾大学病院のHsu医師らは、SASの治療のためアデノイド・扁桃摘出術を受けた子ども250名を対象に検討を行い、うち71名(29.6%)が高血圧でしたが、高血圧の子どもは術後、夜間および早期の血圧測定値が有意に低下していました。
この結果をもってHsu医師らは、「適切なアデノイド・扁桃摘出術はSASの症状を緩和するだけでなく、血圧を低下させ、将来の心疾患のリスクを減らすことが可能」と述べています。
しかしながら、手術前に高血圧でなかった子どものうち、36名が術後に高血圧を発症しており、手術が血圧におよぼす長期的な影響については今後さらなる検討が必要といえそうです。
(文責:株式会社プロウェーブ《prowave.co.jp》)