ひとくちに「めまい」といっても、その症状は「ぐるぐると目がまわる」「フワフワと浮いているような感覚になる」「クラっとする」などさまざまです。また、主な原因も異なります。個々の症状や原因を調べることで、適切な治療につなげ、辛い症状を改善することが可能です。
めまいは経験することの多い、身近な病気のひとつです。「脳の異常が原因では?」と心配する人も多いですが、めまいの6割は耳の中の不調が原因とされています。ただ、めまいのほかに激しい頭痛、呂律が回らない、手足が動かない、しびれ、意識が遠のくといった症状を伴うときは、脳の疾患が疑われるため、救急車を呼ぶなど一刻も早い対応が必要です。
脳が原因のめまいは脳神経内科や脳神経外科、耳やその他が原因のめまいであれば耳鼻咽喉科をはじめ、関連する診療科で治療を受けることが適切となります。
めまいは、その原因によって非常にさまざまな症状があらわれます。よくあるのが、ぐるぐると目がまわる「回転性めまい」、フワフワと浮いているような感覚になる「浮動性めまい」です。そのほかにも、クラっとする、気が遠くなりそうな感じがする、眼の前が真っ暗になる、物が二重に見える、不安、動悸、吐き気などの症状があらわれることがあります。
たとえば、耳が原因で起こり、かつめまいの中でもっとも多い「良性発作性
いずれにしても、めまいが起こると強いストレスや不安を伴いやすく、繰り返し起こることで、日常生活において非常に大きな負担となります。
めまいの診断にあたっては、まずは問診が重要となります。その上で、聴覚系の検査(鼓膜所見、聴力検査)、眼球運動の検査(眼振検査など)、体平衡検査(重心動揺検査など)などを実施して、なぜめまいが起こっているのかを調べていきます。
最近では、高速ビデオカメラを用いたゴーグルを装着し、眼球の動きを測定して、めまいに関連する脳の部位に異常がないかを確認する「ビデオヘッドインパルス検査(vHIT: Video Head Impulse Test)」などの検査も行われるようになっています。
このように、めまいの原因をつきとめるにはいくつもの検査を重ねる場合がありますが、適切な治療につなげるため、いずれも必要な検査となります。
めまいの治療は、その原因に応じてさまざまな方法が用いられます。
たとえば、耳が原因となる「メニエール病」の場合、薬物療法や生活指導、リハビリテーションの一種である平衡機能訓練などが行われます。
メニエール病についてはこちら脳が原因のめまいの場合は、入院により脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍など)の治療を行い、退院後はそれらの再発を予防するための治療が行われます。
その他が原因のめまいの場合、たとえば高血圧が原因であれば降圧薬を用いるなど、個々の原因に応じた治療や対処法が行われます。また、めまいは抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬などの薬剤によって引き起こされることがあるため、それらの薬剤が原因と疑われる場合は、医師に相談し、薬剤の中止や変更、減量を検討する必要があります。
めまいにはさまざまな症状があり、原因も異なります。辛いめまいの症状がなぜ起こっているのかを調べるためにも、早めに当クリニックにご相談いただき、適切な治療と指導によってめまいの改善をめざしましょう。
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