診療について

小児の鼻の症状

ここでは、お子さんに多い鼻の病気、トラブルについて解説します。

花粉症

花粉症とは?

「今年、とつぜん花粉症になった…」そんな声を聞きませんか?
日本においては年々、花粉症になる患者さんが増えています。
花粉症の有病率を年代別にみたデータでは、1998年に5~9歳で花粉症だった人は7.5%でした。
ところが、2019年になると30.1%と、なんと4倍以上に増えているのです。
その理由として、昔に比べて空気中に飛んでいる花粉の数が増えたことや、食生活の変化、都市部の空気の乾燥や汚染なども影響していると考えられています。

小児の花粉症有病率
花粉症の症状

花粉が飛ぶシーズンになると、ほぼ毎日のようにつらい症状が続くようになります。
くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状を中心として、涙目など目の症状や皮膚のかゆみ、のどのかゆみ、下痢、頭痛、微熱、だるさ、眠れないといった全身の症状にも悩まされるようになります。
すると、「不機嫌になってイライラする」「勉強に集中できない」「友だちとのつきあいを楽しめない」といった問題が生じるようになり、お子さんにとって大きなストレスとなってしまいます。
「数カ月ガマンすれば…」とやり過ごしていると、しだいに日常生活に支障をきたすようになり、すこやかな成長そのものに悪影響を及ぼす恐れもあると懸念されます。

花粉症のこども
花粉症の治療

花粉症の薬物療法は、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状のタイプや、その重症度にあわせて、さまざまなお薬を使います。多くは飲み薬ですが、鼻にスプレーするタイプのものや皮膚にあるタイプ、注射剤などもあります。
また最近、普及しつつある治療法として、花粉を原料とした錠剤を飲み、花粉に対する反応を弱めていく「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」もあります。
効果を得るまで最低2~3年かかりますが、花粉症の薬物療法の中では唯一、根本的にアレルギーを治す可能性があり、5歳のお子さんから使用が可能です。

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通年性アレルギー性鼻炎

通年性アレルギー性鼻炎とは?

「アレルギー性鼻炎」とは、アレルギー物質によってくしゃみや鼻水、鼻づまりなどが引き起こされる病気で、「季節性」と「通年性」に分けられます。
スギ花粉の飛散時期だけ症状がでる場合は「季節性」、ハウスダスト、ダニ、カビなど、つねに身の回りにあるものが原因となって症状が出る場合は「通年性」となります。
通年性アレルギー性鼻炎の患者さんは年々、増えており、2019年の5~9歳の有病率は20.9%でした。これには、住宅の西洋化、密閉化、エアコンの普及など生活環境の変化が関係していると考えられています。

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ダニ・ハウスダスト・カビ
通年性アレルギー性鼻炎の症状

通年性アレルギー性鼻炎になると、季節に関係なく、くしゃみや鼻水、鼻づまりの症状が現れるようになります。
鼻の症状だけでなく、目のかゆみや涙目を伴うこともあり、こうした症状は、お子さんの日常生活に大きな制限を及ぼします。
たとえば、「不機嫌になってイライラする」「勉強に集中できない」「友だちとのつきあいを楽しめない」といった問題が生じるようになり、すこやかな成長そのものにまで悪影響を及ぼしかねません。

通年性アレルギーの治療

通年性アレルギーの治療では、まずはアレルギーの原因となっている物質を避けるべく、室内の生活環境を清潔に保つよう心がけます。
また、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状にあわせて薬物療法を行います。
その中で最近、普及しつつある治療法として、ダニアレルゲンを原料とした錠剤を飲み、ダニに対する反応を弱めていく「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」もあります。
効果を得るまで最低2~3年かかりますが、通年性アレルギー性鼻炎の薬物療法の中では唯一、根本的にアレルギーを治す可能性があり、5歳のお子さんから使用が可能です。

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くりかえす鼻血

鼻血の正体

幼児期から小学校低学年のお子さんでは、よく鼻血をくりかえします。
誰でも経験があることで、しばらくしておさまるようなら心配はいりません。
お子さんの鼻血の多くは、「キーゼルバッハ」と呼ばれる部位からの出血が原因です。
キーゼルバッハとは、鼻の入口近くの内側にある少しかたい部分で、粘膜が薄く、多くの毛細血管が集まっています。
指先で触りやすい部位であることから、お子さんの場合、鼻をかんだり、指でいじったりすることで、簡単に出血してしまうのです。

キーゼルバッハ部位
鼻血が出たときの対処法

「ティッシュペーパーを鼻に詰め、仰向けになって、首の後ろをトントンと叩く」と教わったことがあるかもしれませんが、これは、鼻血が出たときの対処法としては間違いです。
鼻血が出たら、まずはしっかりと鼻をつまみ、イスに座って顔を下の方に向けます。
このとき上を向くと、鼻血がのどに流れこんで苦しくなったり、気持ちが悪くなったりするので気をつけましょう。
この状態で5~10分すると、たいていの鼻血は止まります。
ティッシュペーパーを詰めると、取り除くときの刺激でふたたび鼻血が出ることもあるため、必ずしも必要ではありません。

しっかり鼻をつまみ、下を向く
鼻血をくりかえすとき

お子さんが鼻をいじってしまうのは、鼻の中にかゆみや違和感を覚えるためです。
原因としては「アレルギー性鼻炎」や「副鼻腔炎」など、鼻の病気を持っていることが多く、その場合は耳鼻咽喉科に相談をすると良いでしょう。
また、鼻の中が曲がっている「鼻中隔湾曲症」という病気でも鼻血が出やすく、ときに頭痛や味覚障害などを伴い、ふだんの生活に支障をきたすこともあるため、治療が必要です。
ほかにも、「出血の勢いが強い」「ふらふらして顔色が悪い」といった場合はいつもの鼻血とは違う可能性があるため、早めに耳鼻咽喉科を受診して下さい。

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